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マンガ研究科 科目構成 Curriculum

マンガ研究科の教育課程は、従来のマンガ研究を基盤としつつ、それを発展させた「マンガ学」の学問体系を確立することを目的として編成されています。
専門科目として、「マンガ学基礎演習」(実技系一年次必修)、「マンガ学基礎講義」(理論系一年次必修)、「マンガ学特殊講義」(選択必修)を配置し、さらに専門特講科目として「マンガ理論特講」「マンガ領域特講」を設けています。これらの科目を体系的に履修することで、マンガを多角的かつ高度な視点から捉え、研究または制作へと結実させるための思考力と実践力を培います。
また、専門研究科目においては、実技系?理論系それぞれの大学院生が、「マンガ学」の担い手として、自らの研究?制作スタイルを主体的に確立していくことを目指します。

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専門科目

マンガ学基礎演習(実技系一年次必修)

「マンガ」という形式およびメディアの特性を把握したうえで、批評的かつ分析的な作品制作の能力を獲得することを目的とする。そのために、先行する作品の研究と、それに基づいた課題制作を行う。さらに、その成果を作品としてまとめ、展示することを通じて、体系的な知識に基づいた思考力と実践力を養う。

マンガ学基礎講義(理論系一年次必修)

「マンガ学」を個別芸術学の一分野に位置づけ、今日の芸術学において参照される古典的な論考と従来のマンガ論との対応関係を明らかにする。これにより、マンガ研究に関わる知識の体系化を図る。

マンガ学特殊講義1

「美少女の美術史」
日本をはじめとする今日の東アジアにおいて「二次元」の表象の主流をなしている「美少女」様式について、その成立と変化の過程を美術史の方法論によって検討する。
これにより、従来のマンガ研究において「記号」として扱われ、その審美的価値が等閑視される傾向にあった二次元の「絵」を、あらためて「絵」として分析し、造形の歴史を記述するための方法論を学ぶ。

マンガ学特殊講義2

「メディア文化とジェンダー?セクシュアリティ」
ジェンダーやセクシュアリティといった概念は、今日のメディア文化を分析する際の基盤をなしている。本講義では、諸概念の定義といった基礎的理解から出発し、フェミニズムやメディア理論の諸知見を参照しつつ、メディア表象と性の関わりを多角的に考察する。学術的視座に基づくクリティカル?リーディング(批判的解読)の実践を通じ、メディア社会を鋭く分析する力を養うことを目的とする。

マンガ学特殊講義3

「ミュージアム/展覧会という「メディア」:「マンガ展」制作から考える」
授業担当者が関わってきた、京都国際マンガミュージアムにおけるマンガ展やマンガイベント、マンガワークショップなどを紹介することで、マンガが、「ミュージアム」や「展覧会」という近代的な制度にどのような影響を与え得るかを考える。後半には、マンガミュージアムを会場とした「マンガ展」を企画するグループワークとその発表を行う。

マンガ学特殊講義4

「日本語キャラクター研究の展開」
本講義は、マンガ研究における言語学的アプローチを軸に、キャラクターを構築する言語的要素を理論的?方法論的に検討する。主に役割語?キャラクター言語?記号論等の観点から、登場人物の言語表現がいかに意味生成を支えるかを分析し、また論文の精読を通して質的研究の設計?資料読解?記述の技法を実践的に学ぶ。受講者各自の興味関心と接続し、言語研究を基盤とした日本語キャラクター論の深化を目指す。

専門特講科目

マンガ理論特講

「「マンガ研究」のための作法と理論」
国内外におけるマンガ研究を手がかりに、マンガのテキスト分析とコンテキスト分析に分けた上で、これまでのマンガ研究?マンガ評論で試みられた方法論の可能性と限界について検討する。また、「マンガ研究」が人文?社会科学に寄与するための「学術研究」の専門的作法?手続きを学ぶ。 

マンガ領域特講1

「マンガ研究でフィールドワークするための発想と作法を学ぶ」
「マンガ文化」が、ポピュラーカルチャー=〈日常生活文化〉として発達してきたことを理解すると同時に、「マンガ文化」を支えている文化的拡がりとその「現場」の存在を認識した上で、そうした「現場」の取材と整理の手法について学ぶ。

マンガ領域特講2

「キャラクターの美術史」
古代から近代に至る西洋美術の歴史において、キャラクター表現は連綿と理論化され研究されてきた。本講義では、そこで構築されてきた理論と歴史が最初期のマンガにどのように継承されていたのかを明らかにする。これにより、マンガをそれ単独の表現として捉えるのではなく、広く芸術史的な視野から考察する能力を養う。

マンガ領域特講3

「日本語キャラクター論の基礎と応用」
本講義は、マンガ(やアニメ)を素材として言語学的視点とその方法論を学ぶ入門科目である。キャラクターの台詞?表記?ルビ?談話構成等に注目し、マンガに現れる多様な言語現象を分析しながら、言語がキャラクター理解や物語解釈に果たす役割を考察する。また具体的な作品の読解を通して言語学的思考の基礎と応用を身につける。

マンガ領域特講4

「クイアマンガ研究」
女性読者を主な対象として創作されたマンガ(少女マンガ、百合マンガ、レディース?コミックス、BLマンガ)をクイア理論的視点から分析する。また、これらの日本マンガが海外でどのように受容(または規制)されているかについて、トランスナショナル論から分析を行う。

専門研究科目

<実技>

マンガ研究1?2

「ゼミ制での作品制作指指導」
ゼミ制により、各自の指導教員の設定する課題に取り組む中で、作品に対するより深い考察と研究を進める。

マンガ研究3

「オリジナルな創作スタイルの確立と上質な修士作品の制作」
作品制作の過程で、マンガのテーマと手法に対する思考を深め、大学院でのマンガ研究制作にふさわしい質と可能性を有した作品制作を構想する。

マンガ研究4

「オリジナルな創作スタイルの確立と上質な修士作品の完成」
各自が積み重ねてきた作品創作のスタイルをより高め、自分なりの表現方法の可能性を探りながら、これからのマンガ界に新しい方向性を提示できる修士作品の完成を目指す。

<理論>

マンガ研究1

「マンガ研究、アニメ研究の基礎知識」
マンガとアニメ、その関連領域を調査研究し、記述する上で必要かつ有用な方法と理論を多角的に学ぶ。同時に各自の研究テーマに応じた指導を行い、修士論文の作成に向けて研究の推進と深化をはかる。

マンガ研究2

「研究遂行のための基礎知識と思考方法」
基礎的な学術文献の輪読、研究計画の策定と発表、調査の報告、議論を繰り返しながら基礎能力を養成する。

マンガ研究3

「個人研究指導」
マンガ、アニメ研究とその隣接分野についての専門知識を身につけ、各自の研究テーマにふさわしいアプローチを検討する。授業の一環で国際マンガ研究センターの企画や、学会に参加する。

マンガ研究4

「修士論文の作成」
修士論文作成に向けて、研究報告に関するプレゼンテーション能力および、学術論文に求められる構成力、文章力を身につける。マンガ、アニメ領域の研究活動に必要な文献研究を進めた後、論文草稿の指導を行う。

マンガ研究科 博士後期課程 科目構成

マンガ研究計画演習

「博士論文に向けて」
博士論文執筆に向けた基礎段階として、論文の書き方、資料調査の仕方を理解する。

マンガ総合研究1

広義のマンガ研究をめぐる方法論を学び、領域横断的問題意識を身につける。上級生と交流を図りながら、ゼミ形式で授業を行う。文献についてのディスカッション、共通テーマについての共同研究、自身の研究テーマの紹介などを行う。また、各々の研究テーマについて個別に研究指導を受ける。

マンガ総合研究2

主指導教員の指導を中心としながら、各自の制作?研究を徹底的に進めて行く。前期の間、博士論文資格試験のための予習も行い、後期の間、学位審査予備審査論文の作成を指導する。

マンガ総合研究3

院生と指導教員による報告会を随時実施すると同時に、3年間の集大成である、学位(博士)申請に関わる論文作成を行う。